【経済学から読み解く】「おしゃれ」と「流行」の意外な関係性
「おしゃれ」って、一体何だろう?「流行」って、誰が作っているの?
今回は、これらの疑問を、経済学の視点も交えながら、分かりやすく解説していきます。
実は、「おしゃれ」と「流行」には、ビジネス戦略に通じる面白い関係性があります。
目次
おしゃれの本質:差別化と客観性のバランス
おしゃれとは、単に高級ブランドを着ることではありません。
それは、「差別化」と「客観性」のバランスがとれた状態と言えるでしょう。
- 差別化: 周りの人と違う、個性的なスタイル。
- 客観性: 周りの人が理解できる範囲での差別化。
例えば、みんなが黒いスーツを着ている中で、ネイビーのストライプスーツを着ることは、程よい差別化であり、おしゃれと認識されます。
しかし、奇抜すぎる服装は、客観性を欠き、おしゃれとは言い難くなってしまいます。
トレンドという客観性
例えば、現在、UネックのTシャツが流行っているとしましょう。
ここで、差別化のために深すぎるVネックシャツを着用すると、周囲から浮いてしまい、違和感を与えてしまいます。
一方で、Uネックと少し違う程度の、浅めのVネックであれば、トレンドから大きく外れず、おしゃれに見えるでしょう。
また、昔買った服を今着ると違和感を感じることがあるのは、昔と現在のトレンド(スタンダード)が違うため、目が慣れておらず違和感を感じるためです。
このように、トレンドは一種の「客観性」 として機能し、私たちが「おしゃれ」を判断する際の基準となっています。
流行は「反動」から生まれる:イノベーションのジレンマ
では、流行はどこから生まれるのでしょうか?
実は、流行は「反動」から生まれます。
これは、経済学でいう「イノベーションのジレンマ」にも通じる考え方です。
例えば、細身のシルエットが流行ると、次に太めのシルエットが流行る、といった具合です。
これは、人々が常に新しいものを求め、変化を求める心理を表しています。
流行の浸透:キャズム理論とプロダクトライフサイクル
流行は、まるで水がゆっくりと地面に染み込んでいくように、徐々に浸透していきます。
これは、キャズム理論やプロダクトライフサイクルの概念にも似ています。
最初は、一部の感度の高い人々(イノベーター、アーリーアダプター)が新しいトレンドを取り入れます。
その後、徐々に大衆に広がり、やがて飽和状態を迎えます。
そして、また次の新しいトレンドが生まれていくのです。
流行の源流:ハイブランドの役割
では、新しいトレンドは誰が作っているのでしょうか?
実は、ハイブランドがその役割を担っています。
彼らは、市場のニーズや人々の気分を敏感に察知し、新しいスタイルを提案します。
そして、そのトレンドは、徐々にドメスティックブランド、そしてファストファッションへと波及していきます。
これは、まるで川の流れのように、上流から下流へとトレンドが流れていくイメージです。
流行は繰り返す:ファッションサイクル
ファッションのトレンドは、常に新しいものが生まれるわけではありません。
過去のトレンドが再解釈され、新しい形で蘇ることもあります。
これは、「ファッションサイクル」と呼ばれます。
例えば、70年代ファッションがリバイバルしたり、90年代のストリートスタイルが再流行したりするのは、このファッションサイクルの一例です。
まとめ:おしゃれと流行を経済学から読み解く
今回は、「おしゃれ」と「流行」について、経済学の視点も交えながら解説しました。
- おしゃれは、差別化と客観性のバランスが重要
- 流行は、反動から生まれ、徐々に浸透していく
- ハイブランドがトレンドの源流となり、下流へと波及する
- ファッションのトレンドは繰り返す
これらのポイントを理解することで、ファッションをより深く楽しむことができるのではないでしょうか。
また、ビジネスにおいても、
- 顧客ニーズの変化を敏感に察知すること
- 新しい価値を創造し、市場に提案すること
- 流行のサイクルを理解し、戦略的に商品を展開すること
などが重要となります。
ぜひ、今回の内容を参考に、ファッションだけでなく、ビジネスにも活かしてみてください。
より親しみやすい内容にして動画を公開しています。
https://youtu.be/PfGE7xsc284
投稿者プロフィール
-
株式会社生活経営サポート DXIT経営支援事業部 事業部長
年齢: 1997年生まれ
所属団体: 大阪府中小企業診断士協会
経歴
エンジニアを経て、現在は税理士事務所でIT・経営・会計を担当。
IT業界では大規模システム運用やウイルス対応などの経験があります。
保有資格
中小企業診断士|応用情報技術者|簿記2級|統計検定2級|LPIC-303|Oracle Silver|CCNA|Python認定基礎試験
専門分野
経営支援、ITと会計のビジネス支援
目標
「自由と楽しさを実現する新しいITコンサルティング」を理念に掲げ、未経験の方でも分かりやすくITや金融・経営の情報を発信しています。
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