不景気なのに新車が売れる謎~その裏にある「残クレ」の仕組みと賢い車の買い方~

日本経済は不景気なのに、なぜ若者が新車を乗り回しているのか?その背景には、「残クレ」と呼ばれる残価設定クレジットの存在があります。

この記事では、残クレの危険性と賢い車の買い方についても解説していきますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。

残クレとは?

残クレとは、車の購入価格の一部(例えば40%)を残価として設定し、残りの6割だけを分割で支払うシステムです。

月々の支払いが抑えられるため、高額な車でも手軽に購入できるようになります。

しかし、それは本当に賢い買い方なのでしょうか?

経済的に見ると、実は損してるかも?

「月々の支払いが安いから、大丈夫!」と思っていませんか? しかし、残クレの場合、契約期間が終了した時に残価と呼ばれるまとまったお金を支払う必要があります。

例えば、300万円の新車を3年間の残クレで購入した場合、月々の支払いは安くても、3年後には100万円近い残価を支払う必要があることも。

残クレでは、契約期間が終了したら車を返却するか、残価を支払って買い取るかを選択することになります。

車を返却する場合は、常に新しい車に乗れるというメリットがありますが、また総額で見ると高額な金額を支払う必要があります。

このように支払いを先延ばしし続けている実態が、若者が新車を乗り換えられる秘密です。

残クレでの新車購入は、購入(所有)ではなく、本質的にはリース(借りている)に近いと考えた方が良いでしょう。

結果的に、高い買い物になってしまった…なんてことにならないように気をつけましょう。

残クレのリスクとディーラーのメリット

残クレの落とし穴

  • 事故のリスク:事故で車が全損した場合、残価が大幅に下がり、多額の負担が生じる可能性があります。
  • 走行距離の制限:月々の走行距離に制限があり、超過すると追加料金が発生します。
  • 金利負担:金利は車全体にかかるため、結果的に割高になる可能性があります。
  • ディーラーからの縛り:契約期間終了後、車を返却するか、高額な残金を支払う必要があります。また、同じディーラーで新車を購入するよう誘導されることもあります。

残クレは誰のため?

残クレは、ディーラーや信販会社にとって非常に有利なシステムです。

顧客を囲い込み、継続的に新車を購入させることで、安定した収益を確保することができます。

さらに、丁寧に扱われた中古車を高く売ることも可能です。

賢い車の買い方

  • 一括購入:可能な限り一括で購入することが理想的です。将来の不安もなく、安心して車に乗ることができます。
  • 中古車:残クレで放出された状態の良い認定中古車を安く購入するのも賢い選択です。
  • リース:車検などの手間を省きたい場合は、リースも検討する価値があります。

まとめ

残クレは、一見お得に見えますが、実際には多くの落とし穴があります。

目先の支払額にとらわれず、長期的な視点で賢い車の買い方を選びましょう。

車は便利な移動手段ですが、同時に大きな出費となることもあります。

残クレで新車に乗り換える前に、本当にそれが必要な選択なのか、じっくり考えてみてください。

もしかしたら、中古車やカーシェア、公共交通機関の方が、あなたのライフスタイルや経済状況に合っているかもしれませんね。

見栄や欲望に惑わされず、賢い選択をして、充実した生活を送りましょう。

最後に

この記事を通して、残クレの仕組みやリスクについて理解を深めていただければ幸いです。

車を購入する際は、くれぐれも慎重に検討し、後悔のない選択をしてくださいね。

投稿者プロフィール

今一茂実
今一茂実中小企業診断士・応用情報技術者・8個資格保有
株式会社生活経営サポート  DXIT経営支援事業部 事業部長

年齢: 1997年生まれ
所属団体: 大阪府中小企業診断士協会

経歴
エンジニアを経て、現在は税理士事務所でIT・経営・会計を担当。
IT業界では大規模システム運用やウイルス対応などの経験があります。

保有資格
中小企業診断士|応用情報技術者|簿記2級|統計検定2級|LPIC-303|Oracle Silver|CCNA|Python認定基礎試験

専門分野
経営支援、ITと会計のビジネス支援

目標
「自由と楽しさを実現する新しいITコンサルティング」を理念に掲げ、未経験の方でも分かりやすくITや金融・経営の情報を発信しています。